膵炎体験メモ 回顧録

1-1.急性膵炎発症 症状と間違った対応

膵炎の腹痛

この体験談は、10数年前から、数年前くらいまでに経験した、急性膵炎から慢性膵炎そして糖尿病の回顧録。記憶の曖昧な部分は多々あるが、思い出しながら書いて行こうと思う。

—————————-

10数年くらい前の事になるだろうか。最初は単なる腹痛かと思っていた。胃炎?下痢?食あたり?市販されている胃薬を飲み様子を見ることにした。

胃のあたりの鈍痛。鳩尾の奥あたりだろうか。こんな痛みは初めてだ。

ベッドに横になり、仰向けに寝てみた。痛みが酷く、寝入ることができない。体を左側にねじる。一向に良くならない。

右側に向けると少しは良くなった気がする。しかし暫くするとまた痛みが強くなってきてしまう。寝返りを打ちながら、痛くない態勢を探しているうちに、いつの間にか眠ってしまっていた。

朝起きてみると、痛みが消えていた。何事もなかったかのようにケロッと良くなってしまったのだ。薬が効いたのかな?

数か月が経った。またあの痛みが来た。この間の胃薬を飲み様子を見ることにした。この間と同じで、朝になると痛みが消えている。

病院に行ったほうがいい

病院

こんなことを数ヶ月おきに何度か繰り返していた。繰り返す内、痛みの程度は酷くなり、痛みの出ている時間も長くなってきていた。それまでは、一晩で治っていたが、二晩、三晩と痛みが続くようになっていた。

あの胃薬はまったく効いていない。病院へ行けば良いのだが、もともと好きではない。しかも、しばらく我慢していると、やっぱり何事もなかったかのようにケロッと痛みが消えてしまうのだ。

明日こそ病院行こうと思っても、仕事との兼ね合いもあって、結局行かず仕舞い。当時は、一人暮らしをしていたこともあったのかもしれない。

痛みのある時は、当然食欲は無いのだが、何か食べなくてはいけないと思い、少しは食べるようにしていた。あとは水だけ。やがて、痛みだけではなく、吐き気を催すようになり、トイレで長い時間を過ごす様になっていた。

この吐き気もまた、痛みが引くのと同時に消えてなくなってしまう。夜はほとんど眠れない。寝返りを打ちながら、痛くない態勢を探すなんてもう限界に来ていた。

原因はアルコール

禁酒

この後入院することになるのだが、その時医師からは「原因はアルコールであろう」ということを聞かされた。確かに当時は、多量のアルコールを飲んでいた。

酷いときは、休みの日になると、朝寝起きでアーモンドチョコやポテチを食べながら、バーボンをストレートで飲んでいたりもした。夜は、ほぼ毎晩泥酔状態で、気づいたら朝になっていた。

さらに悪かったのは、痛みがあるとき、僅かではあるが飲み食いしていたこと。また、無理して会社に行ってもいた。

そのことが炎症をさらに悪化させていたのだろう。痛みが土日を挟んでいたことが多かったので、あまり休む必要はなかった。

入院した時医師から、

・アルコール多量摂取等によって、消化酵素が過重に分泌される。
・その消化酵素が、膵臓自身に影響を与えて炎症を起こす。
・炎症を起こしているときは、周辺の臓器も機能を停止してしまう。
・その為、飲み食いしたものが、途中で止まってしまい吐き気を催す。
・さらに身体を動かすことによって炎症が加速する。
・こういう時は、飲み食いNG、絶対安静。

という事を聞かされた。