膵炎体験メモ 回顧録

1-3.急性膵炎入院② 炎症緩みそして食事可能に

病室のカーテン

症状が回復してくると、少しづつ点滴が外され、徐々にできることが増えてくる。記憶があいまいで、時系列的に説明する事は出来ないのだが大体こんな感じだったかと思う。

・若干の水が飲めるようになる。
・尿道の管が外される。
・炎症を抑える薬が、点滴から経口薬へ。
・食事が可能になる。

水が飲める

飲める水の量は、コップ一杯分くらいだったか。尿道の管が外され、点滴の本数も減ってくると、ベットから立ち上がることができるようになる。

初めて立ち上がる時は、看護師さんの介助が必要となる。このときずっとベットに寝たままだったので、一人で立ち上がろうとすると転倒してしまう恐れがあるそうだ。

水を飲む時間は、他の入院患者の食事の時間と同じだったので、ちょっとイライラする。自分だけ食べられないのは、結構つらい。食器があたったり擦れたりする音、食べ物を咀嚼する音。耳をふさぎたくなる。

これまでは、血糖値測定は、看護師さんが行っていたが、このころからは自分でやるようになる。

その後糖尿病になって、いやというほど測らなくてはならなくなるのだが、この時はそんなことは考えもしなかった。ここまで、入院してから約1週間ほど経っていたと思う。

点滴から経口薬へ

飲み薬

経口薬の名前までは記憶していないが、点滴と同じ種類の、「炎症を抑える薬」と「胃もたれの薬」の2種類を飲むようになった。

両腕につながっていた点滴が片腕のみになって、院内をだいぶ自由に移動できるようになった。点滴をぶら下げているポールが煩わしかったが、売店へ行ったり、隣の外科病棟まで散歩に行ったりした。

やっと食べられる

その前に、体内の状態を確認しなければならない。胃カメラで、胃の奥の膵臓と、十二指腸のあたりを観察して、問題ないかどうかを確認する。

カメラが入っていくと、大して痛い訳ではないのだが、体の中を何者かが蠢いているのは感じ取れる。気持ち悪い、早く終わってくれ。

最初は、お粥など消化の良いものから始まった。味が薄かろうが何だろうが、それだけでも十分満足できた。何食か続いた後、通常食に変わっていく。

食事がとれるようになると、ゆっくり休めるような感覚になって、入院も悪くないかなと思うようになった。しかしそれも3-4日の事。今度は、早く退院したくなってきた。

両腕の点滴が外れると、入浴も可能になる。時々体を濡れタオルで拭いていたが、実際に入浴し、体を洗うとやっぱり違う。気持ちも前を向いてきた。