外出先などで低血糖になった時、そのことを周りに知らせるにはどうすれば良いだろうか。まだ余力があって、自分で対処できるようであれば問題は無いのだが、昏睡状態まで行ってしまうと自分ではどうしようもない。
何のSOSも発しなければ、恐らく救急車は呼んで頂けるだろうが、ブドウ糖を飲ませて頂けるまでには至らないのではないかと思う。救急車が来るまで、持てばいいのだけれど。
こうした緊急時、IDカード・アクセサリ・スマホアプリなど、周りに知らせる方法が幾つかあるようだ。私は対応できているとは言い難いので、少し考えてみようと思う。
糖尿病患者用IDカード
これは、「日本糖尿病協会」が発行しているもので、糖尿病の薬物治療を行っている人には、医療機関から配布されている。私も、インスリン治療開始の時に病院から渡された。Ⅰ型糖尿病は、色が青のものになる。
→ 公益社団法人「日本糖尿病協会」
表面には上の画像のような文言が書かれていて、裏面には、氏名、住所、受診医療機関、主治医、治療内容などを記入できるようになっている。
医療機関からもらっていなかったり、破損してしまったりした時は、公益社団法人「日本糖尿病協会」から入手できる。
IDカード
これを何らかの方法で身に付けて、周りに知らせるにはどうすれば良いかを考えてみる。
今はカードを、薬局から貰ったインスリンペン用ポーチに入れて持ち運んでいる。でも、これだとカバンなどに入れて置くようになるので、周りに気付いてもらえない可能性がある。
定期入れ・ネームプレートのようなものに入れて、ストラップのようなものを付けて、カバンや衣服に取り付けたり、首から下げて置いたりするのが良いのだろうか。一緒にブドウ糖が入れられれば尚良い。
そういえば、以前ブドウ糖の包をウォーキング用ズボンのポケットに入れっぱなしにして置いたら、包が破れて大変な事になったことがあったっけ・・。
余りあちこちぶつける様なら、時々チェックしておかないと・・。
スマホアプリ
スマホアプリ版もある。
→ IDカード スマートフォン用アプリ
私は、android使用なのでそれを前提ということで。
アプリの「緊急連絡画面」に、名前、住所、緊急連絡先などの情報を登録できる。「IDカード」に書かれているような文言は編集可能。ロック画面の前に表示されるよう設定できる。
表示の設定は、アプリ右上の「設定」から→「ロック中画面の表示設定」→「表示設定」で3種類の設定が出来る。
・一番上の「画面をタップするまで表示」に設定すると、最初に「緊急連絡画面(名前などの情報、IDカードに書かれているような文言)」が表示される。その画面をタップすると、ロック画面に移行。
・「表示時間まで表示」だと設定した時間(最長60秒まで)だけ表示され、その後ロック画面へ。設定時間終了前でも、タップするとロック画面に移行する。
・「表示しない」にすると、ロック画面の前には表示されない。この場合、自力でロック解除しアプリを立ち上げる作業が必要。
ロック画面解除前に、アプリに登録した連絡先などの情報を、周りの人に見られてしまう可能性もあるのだが、「命」と「個人情報」どちらを取るかは、人によって異なると思う。
アプリの「緊急連絡画面」をスクリーンショットで撮って、見られたくない情報の部分だけ加工する。その画像をロック画面の背景画像にしてしまうという手もあるが・・。
少なくとも、糖尿病で低血糖の可能性のある事、ブドウ糖を飲ませて欲しい事など、最小限の情報は周りに伝えることができる。
Medical ID
上のマークは「Star of Life」と言って、世界標準の救命救急のシンボルマーク。ブレスレットやネックレス、スマホアプリなどに付されて提供されている。アメリカの救急隊員は緊急時には、これを捜すように訓練されているのだそう。
日本でも、一部このマークを付けた救急車が走っている(いちばん上の救急車の画像参照)。
日本では、あまり自分の病気の事を周りにアピールするような行為はしないのだが、国際化が進んでくると、この辺も変わってくるかもしれない。
アクセサリ類
そのうちの一つが、「MEDIC INFO」→ 公式HP
MEDIC INFOとは、世界標準の救急医療のシンボルマーク「Star of Life」を配し、裏面に既往症、薬、アレルギーおよび個人情報等の大切な情報を刻印する事ができるIDプレートアクセサリーです。
「MEDIC INFO」HPから
これは、アクセサリタイプのものに、糖尿病IDカードのような文言や緊急連絡先を刻印出来るもの。金属アレルギーの方には、情報を記入したカードを入れられるリストバンドタイプのものもある。
下は、Ⅰ型糖尿病の場合の一例(ペンダント)。
「MEDIC INFO」は、一部の商品が、amazon、楽天などでも販売されているが、この手の「Star of Life」が付いたアクセサリ類は、「MEDIC INFO」以外にも多数ある。
スマホアプリ
・andriod
こちらは英語だが、「Star of Life」のロゴが入っている。ロック画面の前にこのような表示になる。上の「Medical ID」タップで、登録した緊急情報へ移行。下のカギ部分をタップすると通常のロック画面へ。
→ Medical ID (Free): In Case of Emergency
・iPhone
iPhoneの方は確認出来ていないが、標準装備されているようだ。
→ 緊急時に役立つiPhoneの「メディカルID」を設定する
——————————
androidの一部機種では、「日本糖尿病協会」アプリや「Medical ID」アプリを利用しなくても、「緊急情報」を登録できるようになっている。私が使っている機種でそれは見当たらないが。
→ 緊急情報を入力してもしものときに備えるXperiaテク
自分としては、パスケースに入れた糖尿病IDカードと「日本糖尿病協会」アプリの併用かな。
ただ現状では、病気を隠して仕事をしている人もいるだろうから、職場でこの手のものは取付け辛いと思うのだがどうだろう。
これから気温が上がってくると、熱中症の季節になる。低血糖と熱中症は症状が似ているようなので、気を付けて行こうと思う。


病気体験メモ 回顧録